玉川温泉の住所は「秋田県仙北市田沢湖町玉川温泉」となっており、秋田県の田沢湖と岩手県の八幡平を結ぶ国道341号線沿いにあります。
田沢湖は田子姫の像で有名な湖で、一時は玉川の酸性水が大量に流れ込んで魚などの生物は一切住むことができませんでしたが、近ごろでは水質が改善され、辰子姫の像の近くでは魚が群れになって泳いでいる姿を観察することができます。
また八幡平は岩手県の地名ですが、秋田県と岩手県の県境に広がる高原地帯や1番高い山の頂上を指す場合もあります。
そもそも八幡平という名前の由来は、この地を治めにやってきた八幡太郎義家がこの山の上から周囲の様子を眺めたことからこの武将の名前をとって名付けられたといわれています。
八幡平所縁のこの武将は1083年に後三年の役を平定して陸奥守となりました。
彼はなかなかの風流人でもあり、千載和歌集には「吹く風を なこそのせきとおもえども 道もせに散る山桜かな」という和歌が残されています。
八幡平にはたくさんの火山群が存在し、標高1,400メートルほどの高原地帯が広がっていますが、数々の高山植物や湿原植物が見られ、夏の間は素晴らしいお花畑が展開され特にミズバショウの群落は一見の価値があります。
さて、このように自然景観に恵まれた八幡平ですが、なにしろ基盤は火山ですから、そこは温泉の宝庫でもあるわけです。
特に秋田県側の焼け山付近には数多くの温泉場が点在しています。
北には有名な後生掛温泉や子宝の湯で有名な蒸けの湯温泉、志張温泉、トロコ温泉、銭川温泉など、また南側の玉川渓流沿いにはアルカリ度の強い泉質で有名な新鳩の湯温泉、東側には藤七温泉など、まさに周囲一帯が温泉天国といっても過言ではありません。
さらに田沢湖側には全国的に有名な鶴の湯をはじめとする乳頭温泉郷もありますね。
玉川温泉に湯治におこしの場合は、ぜひこれらの温泉もはしごされると良いと思います。