乳頭温泉郷にある鶴の湯は、国道341号線から13キロほど山間に入ったところに位置します。
国道沿いにあるENEOSのガソリンスタンドから県道を登っていくと、左手に鶴の湯の看板が見えてきます。
そこから左折して3kmほど悪路が続く(なにせ秘湯ですからご勘弁)林道の突き当たりが目指す鶴の湯。
鶴の湯は、乳頭温泉郷で一番古い歴史をもつ温泉とされており、その昔、中央から遣わされた征夷大将軍・坂上田村麻呂一向もこの温泉に浴したと伝えられています。
また、傷が癒えて飛び立つ鶴を見たとある猟師が、湯小屋を開いたのが鶴の湯の発祥だとも言われており、秋田佐竹藩の殿様が、はるばる山坂路を越えて湯治に来たことが、鶴の湯の由来記に記されているそうです。
世俗を離れた花鳥風月の仙郷として、春の散策や夏の避暑、はたまた辺り一帯がパステル色に染まる秋の紅葉と、四季折々の風情に富み、訪れる人々が後を絶ちません。
加えて、泉質の異なる4種類の源泉は、尽きることなく湧き出でる豊富な湧出量と相まって、湯治効能を広げるほか、乳白色の広々とした露天風呂や昔懐かしい水車の水しぶきなども鶴の湯ならではの風趣です。
浴室へ続くメインストリートには、佐竹本陣の遺構が立ち並び、休憩所や宿泊棟として利用されています。
近くにお立ち寄りの際は、湯治に遊山がてらに利用されてはいかがでしょうか。
内風呂の紹介 1 黒湯
湯冷めがこないことから、温たまりの湯、子宝の湯とも呼ばれ、不妊症・神経痛などに効能があるとされています。
湯の色で天気がわかるそうで、天気が悪いと黒く、晴れると白くなるそうです。
泉質:ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉
効能:(浴用)きりきず、やけど、慢性皮膚弱児童、慢性婦人病 (飲用)慢性消化器病、慢性の便秘
内風呂の紹介 2 白湯
黒湯とは違い、酸性泉で、冷えの湯・美人の湯と呼ばれています。
泉質:含硫黄−ナトリウム・カルシウム−塩化物・炭酸水素泉(硫化水素型)
効能:(浴用)高血圧症、動脈硬化症、慢性皮膚病、慢性婦人病、きり傷、糖尿病(飲用)糖尿病、痛風、便秘
露天風呂の紹介 中の湯
眼っこの湯(秋田弁は最後に愛着を現す「こ」をつけます)と呼ばれ、神経系統の病気や眼病に効能があるとされています。
泉質:含重曹・食塩硫化水素泉)
効能:(浴用)高血圧症、動脈硬化症、末梢傷害、リウマチ、慢性中毒、糖尿病、皮膚病、しもやけ、湿疹、ニキビ、神経麻痺(飲用)糖尿病、慢性中毒、リウマチ、痛風、便秘、神経麻痺、気管支炎
混浴露天風呂
私も着てみたい!ゆずってください!!
脇を流れる川では、葉っぱにも湯花が染み付いています。