大館市にある矢立温泉は、東北道・碇ヶ関ICを降りて、国道7号を大館方面に向かい15分くらいのところにあります。
秋田と青森の県境にある矢立峠の矢立ハイツから大館よりに少し車を走らせて、右に曲がる小道を30mくらい行ったところです。
矢立温泉は、秋田・青森の県境、杉木立が並び立つ矢立峠に位置します。
この周辺は、温泉の宝庫で、湯ノ沢温泉、日景温泉、下内沢温泉などたくさんの温泉がひしめき合っていて、独特な温泉臭が辺り一体にただよい、まさに秘湯モード全開といったところです。
この温泉は、500年前に発見されたと言い伝えられ、その温泉の効用により医学者などにたいへん賞賛されている温泉です。
矢立温泉の別名は赤湯、鉄性塩類を含んでいるので、まさに赤湯の名にふさわしく、赤褐色で強い塩味が特徴です。
また、鉄分などの析出物により、お湯がひっきりなしに流れ出ている浴室の床が、棚田状態に隆起していますので、その温泉成分の濃さたるや推して知るべしというところでしょうか。
このように、温泉成分が固まって、あたり一面に堆積していますから、この手の温泉に不慣れな人は、床が針のようにチクチク感じられて、歩行困難になるかもしれません。
そのためでしょうか、ここの温泉では、湯舟のまわりにマットが敷いてあります。
お湯の感触は、しっとりとお湯が絡む感じで、肌をこするとツルッ、そしてキシッとした感じがします。
風呂上りには、肌がすべすべしていることを実感でき、爽快な気分が味わえます。
お湯に浸かった後のタオルは、茶色に変色し、嗅いで見ると、温泉成分の強烈なにおいがします。
お湯の効き目が素晴らしいので、療養や湯治目的の県外客も多いようです。
お風呂の種類には大浴場があり、泉質は、含食塩土類炭酸鉄泉で、胃腸病、内臓疾患、神経痛などに効能があります。
入浴料金は300円で、温泉入浴利用可能な時間帯は6:00〜20:00となっています。また、備品としては、ドライヤー、ロッカーが用意されています。
国道7号線から湯ノ沢温泉郷に入り、車で5分くらいのところに、矢立ハイツまでつながっている矢立遊歩道の入り口があります。
これは、安土桃山時代から明治時代まで利用されていた羽州街道で、「大日本沿海輿地全図」で有名な伊能忠敬や吉田松蔭らもこの道を通ったと記録に残されています。
天然杉に囲まれた素晴らしい自然の中を歩いて、先人の偉業に想いを馳せてみてはいかがですか。
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