湯瀬ホテルは風光美豊かな湯瀬渓谷沿いにある鹿角市の温泉。
全国的に有名な玉川温泉もこの湯瀬ホテルが経営しています。
この土地はお湯が川の瀬のように湧いていることから湯瀬と名付けられました。
湯瀬には湯瀬ホテルの他にも姫の湯ホテルという大型旅館があり、この二つでエリア内温泉湯治客のほとんどをを収容しています。
車で10分くらいのところに天照大神を祀る大日霊貴(おおひるめむち)神社(先ごろ世界遺産に登録されました)がありますが、継体天皇の后・吉祥姫の霊を慰めるためにこの神社はつくられたそうです。
そして、この大日霊貴神社(通称大日堂)と吉祥姫、湯瀬には深いつながりが・・・どんな絆かというと・・・・
継体天皇の御代、湯瀬の隣村・田山に働き者の若者が棲んでいました。
この若者、ひょんなことで一躍大金持ちになってしまいます。
ある日野良仕事で疲れた若者は鍬を投げ出してウトリウトリ。
そこにとんぼ(土地の人は壇振りと呼んでいます)が飛んできて若者の鼻先を尻尾でチョンチョン。
とんぼの後ついて行ったら、そこはなんと酒が湧く滝でした。
長者になってたくさんの使用人を抱えるまでになった若者、若者の家からは大量の米のとぎ汁が流れだし、能代港に注ぐ米代川は白く染まるほど。
なので、米代川昔は米白川だったと。
で、吉祥姫はその若者の子供、宮使いにでて継体天皇にみそめられたのだそうです。
そして、両親が病に倒れて里帰りをしたときに、珠の肌を洗ったお湯が湯瀬のお湯・・・というわけ。
さて、吉祥姫とゆかりの深い湯瀬の老舗・湯瀬ホテル、地元では「一度湯浴みをすると2つ年が若返る」なんて言われています。
湯瀬渓流沿いに庭園を構えた露天風呂を持ち、春は緑萌えたつ新緑、秋はモミジや落葉の錦絵、冬は湯船で雪見酒・・・いろんな楽しみ方できます。
また、家族でいっしょに楽しめるように、ボーリング場やプールなどの施設も充実しています。
震災当時は一般宿泊客をとらず、不幸にして震災にあわれた方々に宿を開放していましたが、現在は通常営業しています。
交通 盛岡駅からJR花輪線でおよそ1時間40分、湯瀬温泉駅下車。
東北道鹿角八幡平ICから国道282号経由およそ15分。